7月に入って、続々と決算が発表されているが、今回の決算では好業績にもかかわらず暴落している銘柄が散見される。
いわゆる「材料出尽くし売り」とか「期待を下回った売り」というやつなんだろうが、今回は特に多いような気がする。
その理由としては、日経平均がバブル後の最高値越えたことが新聞やテレビ、ネットなどのメディアで報道されたことによって、新たに株式市場に参入する人が増えたことが上げられると思う。
いわゆる素人嵌めこみってやつである。好決算で買いに来た一般投資家に売りをぶつけて暴落させて刈り取る、質の悪い輩がいっぱいいるのである。
ただ、そうはいっても日本は一応資本主義であり、マーケットメカニズムが働くはずである。今回チャート的には「大きく窓を開けて暴落した」銘柄は、好決算ならいつかは窓を埋める可能性は高いと思う。
そこで、好決算にもかかわらず暴落した銘柄をいくつかピックアップしてみたいと思う。
なお、好決算で窓を開けて暴落したからと言って、必ず上の窓を埋めに行くわけではないので、株式投資に関しては自己責任でお願いします。
<3093>トレジャーファクトリー
こんな会社
家具・家電、雑貨など総合リユース軸に医療、スポーツなどの専門業態の展開加速。関東、関西主力
7月12日に発表された第1四半期の決算では、経常利益10億4千万円、対会社予想進捗率36.3%となかなかの好決算だったにもかかわらず、決算前まで「株価が上がり過ぎていた」ためか大暴落。4百円近く値を下げる事態に。
時価総額 356億円
PER 17.52
配当 21円
<9728>ブックオフ
こんな会社
中古本首位のブックオフの持ち株会社。店舗とECの連携強化。大型店やエンタメ強化店で出店再開
7月10日に発表された本決算では、前年比31.8%増益の30億4千万円、対会社予想進捗率101.3%とIFISコンセンサスを上回る水準も、2024年5月期(今期)の会社予想が経常損益で1.3%の減益だったため暴落。
時価総額 238億円
PER 14.32
配当 25円
<7373>アイドマ・ホールディングス
こんな会社
中小企業向け営業支援。コンサルティングから自社開発・営業DXツール活用まで一気通貫
7月12日に発表された第3四半期決算では、経常利益20億1千万円、対会社進捗率91.4%であった。また同日発表された通期業績の上方修正では、経常利益は前回予想の20億3千万円から22億1千万円になったが、これがIFISコンセンサスを1.1%下回っていたため暴落したと思われる。
時価総額 335億円
PER 25.79
配当 0円
<5127>グッピーズ
こんな会社
歯科向け人材サービスが柱。閲覧ごとのクリック課金が収益源。起業・自治体向け健康アプリも
7月12日に発表された第3四半期では、経常利益5億8千万円で、対会社予想進捗率は96.8%、通期の経常損益は24.2%増益の6億円を予定。
通期予想を据え置きして上方修正が出なかったことが暴落の原因か?
時価総額 88億円
PER 21.02
配当 0円
まとめ
今回紹介した銘柄は、どれも決算は好決算だったにもかかわらず、無慈悲に暴落させられた銘柄です。
正直、利益と時価総額の兼ね合いで、暴落前の株価が妥当だったのか、それとも過熱気味に上がり過ぎていたのかはわかりません。業績が良くても成長が鈍化したとみなされて叩き売られることは多々ある話です。
ただ、あまりにも窓を開けて暴落しているため、「業績が良いにもかかわらず窓を開けて下落した株は窓を埋めに上がる可能性が高い」のもまた事実です。これに関してはこちらの記事も参考にしてみてください。
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様子を見て、ある程度下げ止まった所で仕込めばリバウンドで上がるかもしれません。リバウンドというか、業績良いのでそのうちファンダに収斂して上がって行くと思いますけどね。こればっかりは地合いとの関係もあるので、必ずとは言い切れませんが。
*)本記事における株価、時価総額、PER、その他数値は2023年7月14日時点のものであり、その後の株価の変動によって数値が変動している場合があります。