任天堂株大暴落
2月8日の株式市場で任天堂株が売り込まれた。前日比423円安(ー7.52%)の5201円で引けた。
前日に発表された決算で通期業績見込みを5600億円の経常利益から5200億円に下方修正したこと、配当を1株当たり109円から96円に減配したことが嫌気されて売り込まれた。また、ニンテンドースイッチの来年度販売台数を1700万台から1200万台に引き下げたことも株価の値下がりの要因となっていう。
・・・と表向きの理由はこういうわけだが、下方修正と言っても第3四半期の進捗率が92.8%、利益を5000億円以上出している優良企業の割には下落率が大きすぎだろう。
そこでこんなニュースである。
「任天堂は7日、2023年4月から全社員の基本給を10%引き上げる方針を明らかにした。正社員のほか嘱託社員やアルバイトも含めて同程度増額する。」
そう、従業員は10%の賃上げ、株主の配当は減配っていうところに嫌気がさして売り込まれたっていうのが本当のところだろう。
賃上げしたら株価下がるなら、日本経済良くならないよ
つまり、「社員の給料(非正規含む)を上げるために俺たちの配当減らしやがって、ふざけるな!」
っていう声が聞こえてきそうな株価の大暴落なのである。
だが、ちょっと待ってほしい。ご存じの通り、日本は30年間ほとんど賃金が上がってなくて、先進国の中では「最も安い国」になってしまっている。そこに物価高である。政府の賃上げの呼びかけを待つまでも無く、企業は従業員の賃金を上げていくのは当然のことであると思う。
企業が賃上げすることによって、社員のモチベーションが上がるのみならず、消費が促され、それによって景気がよくなり企業の業績も上がる。(なんだか岸田総理みたいな理屈だがw)
結局企業の業績が上がればそれに応じた配当金になるので、株主はもっと長い目で見た方が良いんじゃないだろうか。
株買う人も賃上げを織り込みましょう
証券会社や格付け機関もここぞとばかりに格付けやレーティング下げてきてますが、まあ外資が下げて来るのはまだ分かるけど、日系の証券会社とかがしれっとレーティング下げて来るのはどうなんでしょうかね。
ユニクロも賃上げ発表したら株価大きく下げましたが、ユニクロや任天堂のような大企業が株価が下がるのを恐れずに賃上げしないと、日本全体で賃上げの動きが広がらないんじゃないでしょうか?
物価高や日本の経済成長の為には賃上げは必要なわけですから、日系の証券会社や格付け機関もあまり嫌がらせのようなレーティングの引き下げやってると岸田総理や金融庁ににらまれちゃいますよ?w
まあ、任天堂も賃上げと多少の減配ぐらいで投げ売ってくるような株主はお呼びじゃないとおもいますがね。いい加減株をかう皆さんも企業の賃上げの動きは「織り込み済み」とやりすごしましょうよ。(まあ下がってるから無理か?w)